2009年05月13日

レイン・フォール

堺東映シネマにて劇場鑑賞。

“レイン・フォール〜雨の牙〜”
★★★

全米で人気のスパイ小説を映画化した作品。この『全米で人気』というフレーズ程、規模は大きいのに安っぽい売り文句はないですね。全く信用出来ません。

アメリカ人の母を持つ日系アメリカンのヒットマン。公共事業の汚職の動かぬ証拠が入ったメモリースティックを持ち出す日本政府官僚。それを追うヤクザやCIAのアジア支局。騙し騙され、協力裏切り、東京を舞台にしたスパイ映画。

データ管理で尚且つ持ち運びに便利なコンパクトサイズのメモリースティック。日常生活している中で、我々も何気に国家機密を搬送している『一般人になりすました重要人』とすれ違っているかも知れません。そう考えるとワクワクしました。



本編では自然死にみせかけた殺人が遂行されます。もしかすると、我々が知るあの殺人事件やあの自殺など『巧妙に仕組まれた作戦』かも知れません。不可解な事件や事故はありますからね。例えば…と僕が例を挙げるだけで消されるようなら本当に腐ってます。金と権力さえあれば何でも出来る世の中ですからね。目撃者は残さない、目撃者は作るもの。本編にも警察が「法律はまげられる」とか、その逆で「どうしようもならない事もある」と言っていた。ヤクザが政府官僚に賄賂を渡し、その事実を知っているが動かない警察。それどころかそのケツ拭きをさせられる始末。世の中そんなもんです。



ヒットマン役は椎名桔平。CIAアジア支局長役はゲイリー・オールドマン。狙われるジャズ・ピアニスト役は長谷川京子。嘘や汚職に嫌気がさしているベテラン刑事役は柄本明。

ゲイリー・オールドマンは僕の好きな俳優の一人。彼が“レオン”で麻薬捜査官を演じた時は最高にクレイジーでした。麻薬を隠していた家族をショットガンでリズミカルにぶっ放つシーンや、ナタリー・ポートマンをトイレのドアで隠れ忍び待ち、錠剤ドラッグでキメキメして洗顔してペーパータオルで顔を拭くシーンなど強烈なインパクトがありました。悪役が定着していたゲイリー・オールドマンは登場しただけで犯人だと決め打ちされてしまう時期がありました。今作“レイン・フォール”では裏工作当たり前アメリカ大好きっ子みたいな役でした。



本編終盤に人間関係のパズルが繋がる。情報はリークされ、転がる死体。そこからラストにかけての仕上がりがぬるい。ヒットマンとジャズピアニストの結ばれぬ愛の形を描いてます。新しい記憶から過去の記憶を思い出し、終始ニヤニヤしているヒットマン。揚げ句の果てには、ヒットマンがジャズ・ピアニストの楽屋にそっと忍び込み置いてきたチケットの裏に書かれた言葉です。「過去は振り返らず前を向いて歩め」と。いやいやヒットマン、それあんたや!



妙に気になったシーンがありました。それは椎名桔平が長谷川京子を連れて逃亡し、明け方のビルの屋上で会話するシーン。二人の間に向かいの広告看板『プロミス』が画面いっぱいに映し出されてました。長いシーンでしたよ。数えてみたら合計約90秒もありました。一番闇な部分と繋がりあるのは作品事態なんじゃないかと思ってしまうぐらいの広告の仕方でした。



世の中の矛盾や汚職を暴こうとしても、結局はどこかで全てが繋がりあっているので、真実として報道されるのは組織から『公開してもOK』とされた部分のみだろうし、それらも情報捜査された後の事だろうし、そう考えると嘘で固められた世の中でしかないのです。

だからこそ報道された事など鵜呑みにせず、自分なりに『邪推と妄想』はするべきだと僕は思います。

洗脳された操り人形にはならないように。
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