2009年07月15日

劔岳〜点の記〜

堺東映シネマにて劇場鑑賞。

“劔岳〜点の記〜”

★★★★
(過酷な撮影に★プラス1)

明治40年。前人未踏の死者の山『劔岳』に挑んだ陸軍陸地測量部。それらに関係した者達の物語。

ストーリーは淡々。その中で男達の熱いハートを感じ取れるか否かは観客次第。

山については勿論、点の記や人間関係や陸軍と山岳会や器具や測量方法など本編中の説明が丁寧です。戦争や信仰などの歴史的背景や山について全く知らない僕でもスッと観られた。

自然や登山の厳しさは充分伝わった。頂上を目指す展開としては『物足りない』と思う観客もいるでしょうが、僕は『あの程度』で当然だと思います。だってその道のプロの男達だし、知識や経験を基に危険回避をするだろう。物足りないなら“クリフハンガー”(1993)でも観りゃいい。

山を愛し、家族を愛し、お国を愛し、仕事を愛した男達の意地とプライドを強く感じた。劔岳に登頂した時、山頂からの景色を映し、成し遂げた男達を接写で映し、そこに台詞はない。言葉はいらない。もしご覧になられた方で『苦労し厳しい登山だったのに登頂した流れがあっさり過ぎた』と感じていたら、それは全く本作の本質をみていません。深く考える必要はないし難しくもない。それすら分からないなら“クリフハンガー”を観てなさい。

山の案内人を演じた香川照之さんは『死者の山・剣岳』で神様仏様になられたのか、演技はもう人間の域を越えたと思います。本当にいい役者です。

主人公の陸軍測量手を演じた浅野忠信さんは、浅野忠信さんでした。

宮崎あおいちゃんはまた今回も可愛かった。封筒に切手を貼るシーンで『舌で切手をペロッと2回』した時は生まれて初めて『切手になりたい』と思いました。

美しい山々をダイナミックに映した作品なので、是非劇場でご覧下さい。
  
Posted by DNA池上 at 15:45 Comments( 0 )